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小屋取地区の放射線防護施設=2024年5月21日午前9時27分、宮城県女川町塚浜小屋取、岸めぐみ撮影
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 東日本大震災から16日で5千日となるのを前に、15日夜に発電を再開した東北電力女川原発(宮城県女川町、石巻市)2号機。周辺では事故に備え、放射性物質の流入を防ぐとされる「屋内退避施設」の整備が進む。ただ、能登半島地震では、同様の施設の損壊が相次いだ。専門家は地震時、避難先として機能しない恐れがあると指摘する。

 重たい二重扉を開けると、窓のない建物内に新築のにおいがたちこめていた。女川原発の北側の女川町小屋取地区に町が3月、新たに設けた鉄筋コンクリート造りの「小屋取地区放射線防護対策施設」だ。町の担当者の案内で、内部に入った。

 1階と2階には、住民が身を寄せる避難室が広がる。1人あたりのスペース(2メートル四方)で区画ごとに床が色分けしてあった。備蓄庫に計画当時の地区の住民33人が7日間、生活できる水と食料が入っており、電気ポットで湯も沸かせる。

 2階には放射性物質が施設内に流入しないよう、内部の気圧を調整する操作盤が備わっている。担当者がダイヤルを回すと、1分ほどで内部の気圧が外より100パスカル高くなった。気圧が高まれば外気が流入せず、放射線汚染から逃れられるという仕組みだ。

全国に300カ所 放射性物質防ぐ「屋内退避施設」

 この施設は、女川原発が東日…

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